【近代の哲学者】スピノザの思想をわかりやすく解説!汎神論とは?

哲学

 こんにちは、レッド副店長です。

 今回は、近代西洋の哲学者であるスピノザの思想をわかりやすく解説していきます。また、スピノザの名言もいくつか紹介しているので、お気に入りのものを探してみてください。

 中世西洋では、神学アリストテレスが言ったことが絶対的なものであると信じられていました。しかし近代西洋では本当の知識を自ら探究しようとするようになりました。

 スピノザは、色々な概念を定義し、そこから神や実体について次々と定理を導いていきました。その考えは神を信仰する人たちから多くの批判を生んできましたが、今でも受け継がれています。

スピノザってどんな人?

 スピノザは近代西洋の哲学者です。1632年にオランダのアムステルダムでユダヤ承認の息子として生まれ、1677年に44歳の若さで亡くなりました。

 商人の父親の死後、一度はその跡を継ぎ商人になりましたが、スピノザの性格や考えが商人には向いていなかったためやめてしまいます。さらに、ユダヤ教の信仰や教えに批判的な態度をとっていたことが原因で破門になりました。

 その後デカルトの哲学に影響を受け、そのデカルトの『心身二元論』を批判しました。スピノザは様々な用語や概念を定義し、そこから定理を証明していきました

※デカルトの思想についてはこちらの記事で解説しています。

 スピノザの著作として、『エチカ』『神学・政治論』などがあります。



汎神論

 汎神論は、スピノザの思想の根本的なものです。

 ユダヤ教やキリスト教などでは、神は超越した存在として世界の外側にあるものだとしてしています。それに対して汎神論では、神は世界そのものであり神はその個体としては存在しないという考え方です。

 神は自然を含めた万物(全ての事象・摂理)の中にあるものであるとしています。汎神論では、神が世界を創造したのではなく、世界自体が神なのです。

 汎神論の考え方は、神の存在を信仰するほとんどの宗教を否定するものなので、多くの宗教団体から批判を浴びました。

スピノザの名言

スピノザ
スピノザ

感情のままに左右される人間は、自分自身の主人ではなく、偶然の力に支配される。

スピノザ
スピノザ

運命とは、受け入れるべきものではない、それは自ら選び創り出すものだ。

スピノザ
スピノザ

個人に、自分の思うことを言ったり教えたりする自由が与えられない統治が、もっとも暴力的な統治である。

スピノザ
スピノザ

賢人の仕事は、いかに死ぬかではなく、いかに生きるかにある。

スピノザ
スピノザ

自らの激情を、抑え切れない人間は、もはや、主人ではなく、奴隷であろう。

スピノザ
スピノザ

自分にできないと考えている間は、本当はそれをやりたくないと心に決めているのだ。

だからそれは実行されはしない。

スピノザ
スピノザ

ありあまるほど自由な時間のある人間は、たいてい悪いことを考えるものである。

スピノザ
スピノザ

人間の心は、肉体とともに滅びるものではない。ある永遠なものが残るのである。

スピノザ
スピノザ

人があれもこれも成しうると考える限り、何も成しうる決心がつかない。

スピノザ
スピノザ

人は互いの助けがあれば、ずっと簡単に必要なものを準備できる。

そして力を合わせれば、あらゆるところで襲ってくる危険をもっと簡単に避けられる。

さいごに

 今回は、近代の哲学者であるスピノザの思想について解説しました。神は人格をもった超越的な存在ではない、というスピノザの考えは神を信仰する多くの宗教団体から嫌われ無神論者として攻撃されていました。

 スピノザは生前も死後も多くの批判を受け続けていましたが、当時までの常識を覆すような思想は今でも受け継がれています。そういった意味で、常識としている考え方を改めて考え直すことのきっかけを作った人物です。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。ここまで読んでいただいたあなたは、スピノザがどんな人か、スピノザの思想とはどんなものなのかを理解していただけたはずです。人間力を高め自分を磨きたいと思っているあなた、是非わたしのブログと一緒に成長していきましょう。



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