【心理学】リスキーシフトとは?集団での決断によるリスクについて!

心理学

 こんにちは、レッド社長です。

 「リスキーシフト」という言葉、聞いたことがありますか? これは、集団の中での決断が、個人が一人で決断するよりもリスクをとる方向に変わる現象を指します。

 たとえば、会議でみんなで話し合いをしていると、普段より大胆な提案をすることがあるかもしれません。なぜこんなことが起こるのでしょうか?

 この記事では、リスキーシフトの秘密や、それがビジネスや経営にどんな影響をもたらすかについて探っていきます。特に、リーダーや経営者の方は、チームや会社の意思決定に大きく関わるので、この現象を知っておくと役立つかもしれません。

この記事はこんな人にオススメです!

  • 新たにリーダーシップの役割を担う人
  • 経営学や心理学に興味を持っている人
  • 組織の文化を変えたい経営者

リスキーシフトの定義

 「リスキーシフト」とは、心理学の用語で、グループでの意思決定時に、個人がひとりで考える時よりも、よりリスクを取る方向へと意見が傾く現象のことを指します。

 例えば、5人の人がそれぞれ「ちょっと危険かな」と思うような提案について話し合うと、グループとしては「やってみよう!」という意見になりやすいのです。

 この現象は、グループ内での話し合いや議論によって、元々の意見や態度が変わってしまうことが原因とされています。

 特に、ビジネスの場面や経営の判断など、多くの人が関わる決定の時には、このリスキーシフトが大きく影響してくることがあります。リーダーや経営者としては、この現象を理解し、うまく取り扱うことが求められます。

リスキーシフトが起こる理由

 集団の中で話し合いをしていると、なぜか個人の考えとは違う方向へと意見が傾いてしまうことがあります。これが「リスキーシフト」ですが、実はこの背後にはいくつかの理由が考えられます。

責任の拡散: グループの中での決定は、その結果の責任がみんなで分散されると感じられます。だから、もし失敗しても「一人のせい」とはならないという安心感から、大胆な提案が出やすくなるのです。

社会的比較: 人は自分の意見や考えを他人と比較することで、自分の位置を知ろうとします。集団の中で、少しでも目立ちたいと思う人は、他の人よりも大胆な提案をすることで、その場を引っ張ろうとするかもしれません。

グループの共通意識: みんなで話し合う中で、グループとしての共通の考えや価値観が生まれます。この共通意識の中で、リスクを取ることが正しいという風潮が生まれることも。

 リーダーや経営者としては、このような集団の動きを理解し、適切に対応することが大切です。特に、大切な決定を下す際には、リスキーシフトが生じないように意識的なコミュニケーションをとることが求められます。

ビジネスや経営におけるリスキーシフトの影響

 ビジネスや経営の現場で、多くの決定はチームや組織として行いますよね。ここでの決定は、リスキーシフトの影響を受けることがしばしばあります。

新しいプロジェクトの進行: 会議での話し合いの中で、新しいプロジェクトや投資についての判断がされることがあります。リスキーシフトの影響で、大胆なプロジェクトを進める決定が下されることがあります。これはチャンスを生む場面もあれば、失敗のリスクを増大させる場合も。

組織文化の形成: 組織内でリスキーシフトが頻繁に起こると、それが組織文化として定着します。その結果、組織全体としてリスクを取ることが奨励される文化が形成されることが考えられます。

リーダーシップの挑戦: リスキーシフトが起きることで、リーダーや経営者はその影響を正しく評価し、適切な判断を下す必要があります。誤った方向への決定が続くと、組織の将来に大きな影響を及ぼす恐れが。

 ビジネスや経営の場面でのリスキーシフトは、大きなチャンスを生む一方で、大きなリスクも伴います。リーダーや経営者としては、この現象を正しく理解し、組織の決定にバランスを取ることが大切です。



リスキーシフトを防ぐための対策

 リスキーシフトは、ビジネスや経営の現場で大切な決定を誤る原因となることがあります。しかし、しっかりとした対策を講じれば、この現象を防ぐことも可能です。

意見の匿名性: 決定の際、チームメンバーからの意見を匿名で集めることで、他の人の影響を受けずに本音を言える環境を作りましょう。

小グループでの議論: 大きなグループでの議論より、小グループでの議論の方がリスキーシフトが発生しにくいです。まずは小さなチームで意見を出し合い、それを基に全体での議論をする方法も効果的です。

ファシリテータの導入: 中立的な立場から議論を進行させるファシリテータを導入することで、グループ内での一方的な意見の流れを防ぐことができます。

データに基づく決定: 感情や流れに任せず、客観的なデータや事実に基づいて決定を下すことで、リスキーシフトの影響を軽減できます。

 リーダーや経営者としては、組織の意思決定プロセスをしっかりと見直し、リスキーシフトを防ぐための環境を整えることが大切です。

さいごに

 リスキーシフトは、グループ内での決定がよりリスキーな方向に動く現象のことを指します。特にビジネスや経営の場で、この現象により大きな失敗を招くことも。しかし、このリスキーシフトの背後には、人々の心理やグループ内での意見の影響が深く関わっています。

 リーダーや経営者は、このリスキーシフトを理解し、それに対する適切な対策を講じることで、組織の成功に貢献することができます。組織の決定をより良くするために、この現象を意識し、賢明な選択を心掛けましょう。

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