【古代ギリシャの哲学】ソクラテスの思想をわかりやすく解説!無知の知とは?

哲学

 こんにちは、レッド副店長です。

 今回は、古代ギリシャの哲学者であるソクラテスの思想をわかりやすく解説していきます。また、ソクラテスの名言もいくつか紹介しているので、気に入ったものがあれば是非あなたの人生の参考にしてみて下さい。

 ソクラテスという名前は、哲学をあまり知らない人でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ソクラテスは、弟子のプラトンとアリストテレスに並び、哲学史においてとても重要な人物の1人です。

 ですから、ソクラテスの思想を学ぶことは、哲学を学んでいく上で避けては通れないものだと言えます。哲学を学んで人生に役立てるために、まずはソクラテスの思想に触れてみて下さい。

ソクラテスってどんな人?

 ソクラテスは、古代ギリシャの哲学者です。ソクラテスは紀元前470年頃にギリシャのアテナイで生まれ、同地で紀元前399年に亡くなりました。

 ソクラテスははじめ、周りの哲学者と同じように自然哲学に関心を持ち探求していました。しかしだんだんと、人間の生き方・あり方に関心を持つようになっていきます。

 当時のアテナイには、人に弁論術や学問を教えることを生業としているソフィストという知識人たちがいました。ソクラテスはたびたび彼らと対話を行い、その中で彼らを言い負かし無知をさらけ出しました。

 そのため彼らの恨みを買うことも多く、最終的に裁判で訴えられてしまいます。その裁判の中でソクラテスは自分の意見を述べ反論しましたが、死刑を言い渡されます。友人からの逃亡の誘いにものらず、最期は自ら毒杯を仰ぎ自害しました。

 ソクラテスは「大切にしなければならないのは、ただ生きることではなく、く生きるということだ」と考えていたため、逃亡して生きながらえることは正しくないとし、アテナイの法に乗っ取り、死ぬことを選びました。

「無知の知」とは

 ソクラテスが他の知識人と異なっていたのは、「自分の知識が完璧でないことを知っている」という点です。そのうえで「自分の無知を知っている者は、自分の無知に気づかない者よりも賢い」としています。

 ある時ソクラテスの友人が、「ソクラテスが最も知識のある者だ」という神託を受けました。それを聞いたソクラテスは「自分にそこまでの知識はない」と考えていましたが、アテナイにいる知識人といわれる人たちと対話を繰り返していくうちに、実際は彼らにもそこまでの知識・知恵がないことを知ります。

 そして、「完璧な知識を持つ者などいないが、自分が無知であることを自覚しているという点で、自分の方が賢い」という結論に至ったのです。



ソクラテス式問答法『エレンコス』とは

 ソクラテスは、「善く生きる」ということを探求するために多くの知識人と対話を行い、彼らが無知であることをさらけ出しました。

 エレンコスと呼ばれるソクラテス式問答法は、議論で相手の主張の反例を提示することで、相手の主張を否定するというものです。ただし、正論で相手を納得させるのではなく、「〇〇はどうなんだ?」という具合に質問をいくつも投げかけ、相手に矛盾を気づかせるというのがソクラテスの問答法です。

実例

 有名な例として、ソクラテスと将軍ラケスが勇気についてした対話があります。

ソクラテス:勇気とは何だと思いますか?

将軍ラケス:「敵を前にして逃げ出さないこと」だ!

ソクラテス:相手の方が有利な状況でもですか?

将軍ラケス:相手が有利な状況でも逃げ出さないのは、勇気があるといえる。

ソクラテス:では、大勢の敵に1人で立ち向かうことは勇気ですか?

将軍ラケス:それは無謀だ・・・。

ソクラテス:あなたの主張は矛盾していませんか?

将軍ラケス:私は勇気とは何かをわかっていなかった・・・。

ソクラテスの名言

ソクラテス
ソクラテス

一番大切なことは、ただ生きることではなく、く生きることである。

ソクラテス
ソクラテス

私が知っているのは、自分が何も知らないということだけだ。

ソクラテス
ソクラテス

世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ。

ソクラテス
ソクラテス

他人からされたら怒るようなことを人にしてはいけない。

ソクラテス
ソクラテス

金持ちがどんなにその富を自慢しているとしても、彼がその富をどんなふうに使うかが判るまで、彼をほめてはいけない。

ソクラテス
ソクラテス

討論が終わったとき、悪口は敗者の道具になるのだ

ソクラテス
ソクラテス

いかなる財宝とくらべようとも、良友にまさるものはないではないか。

ソクラテス
ソクラテス

良い評判を得る方法は、自分自身が望む姿になるよう努力することだ。

ソクラテス
ソクラテス

良い本を読まない人は、字の読めない人と等しい。

ソクラテス
ソクラテス

少量をうまくやる方が、大量にまずくやるよりもよい。

さいごに

 今回は、古代ギリシャの超有名哲学者であるソクラテスの思想・問答法について解説しました。ソクラテスは哲学史を学んでいく上でかかせない哲学者の1人です。哲学の歴史を学び、色々な考え方を知ることはあなたの知見を広げることにつながります。

 哲学のどこに面白さを感じるか、何を学べるかは人によって異なるかもしれません。しかし、ソクラテスの『無知の知』の通り、「自分の無知を自覚すること」が大切であるという考え方は、今でも通用するものでしょう。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。ここまで読んでいただいたあなたは、ソクラテスがどんな人か、ソクラテスの思想とはどんなものなのかを理解していただけたはずです。人間力を高め自分を磨きたいと思っているあなた、是非わたしのブログと一緒に成長していきましょう。



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